埼玉県鍼灸師会大宮地区


 

☆若返りにとっておきのツボ
                           今村 辰彦(今村鍼灸治療院院長)


不老(アンチエイジング)は昔から多くの人々の願いです。東洋医学では、2千年の昔から加齢に伴う疾患を治療してきました。

体全体に360個以上あるツボ(経穴)は、はりやお灸あるいは指圧することにより、内臓を活性化させ体を元気にします。東洋医学ではツボ刺激により気や血が良く巡り元気になると言います。

現代生理学では、体性内臓反射といい、皮膚刺激が自律神経を介して内臓の血流を改善することがわかっています。

本日は、加齢に伴う症状が改善する、とっておきのツボ、関元腎兪太谿の三つを紹介します

 ツ ボ の 名 称 効        果 
 関元(かんげん):おへそから指4本分下

・いろいろな内臓の機能を調整する働きがある


☆胃腸疾患、月経痛や月経不順、子宮内膜症、冷え症など 女性特有の病気

☆頻尿や浮腫みなどの泌尿器系の症状、精力減退、円形脱毛症、 うつ病、不眠症、高血圧症
 腎兪(じんゆ):第2・3腰椎棘突起間親指1.5倍
幅外側


 
・浮腫み倦怠感など腎機能に関連した症状に効果がある


☆膀胱や前立腺の泌尿器や生殖器に効果が高く、不妊症な どの女性特有の症状

☆高血圧症、糖尿病、中耳炎、坐骨神経痛、ぎっくり腰  痔、シミ、そばかす
 太谿(たいけい):内くるぶしとアキレス腱の間のくぼみ

 
・こむら返りや痛み・冷えの足の症状や全身のさまざまな 症状にすぐれた効き目を発揮する


☆頭痛、頭重感、めまい、立ちくらみ、中耳炎、排尿障害 、月経の異常、夜尿症など



☆ロコモティブシンドロームに負けるな
                                  佐藤 大介(ひなの里整骨院院長)

・第2の国民病

ロコモティブシンドロームとは、運動器疾患の事を言います。足腰の筋肉、関節、骨などの機能が衰え、将来寝たきりや要介護になるリスクが高い状態のことです。

・ロコモティブシンドロームチェック

 一つでも該当すれば疑いがあります。

    朝起きて布団を持ち上げたりするのが辛い

    何もないところで靴下をはくことが出来ない

    15分くらい続けて歩くことが苦痛

    階段を上ったり下りたりするとき手すりに頼る

    青信号の間に横断歩道を渡り切れない

    2キロ程度の荷物でも持ち歩くのが苦痛

 

 

・転倒予防にインナーマッスル「大腰筋」を鍛えましょう

 大腰筋は腰の奥にあり、太腿の骨と背骨をつないでいる筋肉で骨盤を正しく保つ要の筋肉です。

大腰筋が弱ると ①つまずく ②転倒 ③すり足 ④腰痛  ⑤猫背

等が起こりやすくなります。

筋肉には速筋(瞬発力とスピードの筋肉)と遅筋(ゆるやかな持久力的運動でつかわれる)の2種類があります。老化で急激に減るのは速筋です。ウォーキングでは遅筋は鍛えられますが速筋は増やせません。そこで以下の運動をしましょう。

 



①上体おこし



②お尻歩き

③スクワット

④足の引き上げ

⑤チューブを使って

 

・大腰筋を鍛える1分間骨盤体操

[片足を上げて前に踏み出すだけ]

まず足を大きく前に踏み出し体重を乗せる。この時踏み出した脚の側の大腰筋が筋トレ効果で鍛えられると同時に、後方に伸ばした脚側の大腰筋にはストレッチ効果があります。両足交互に踏み出すことで大腰筋の筋トレとストレッチ効果が繰り返されます。出来るだけ歩幅を大きくし、体の中心線上に足を踏み出すようにするとお尻の筋肉が鍛えられてヒップアップの効果も高くなります。




☆元気になるとっておきのツボ
                                     今村 辰彦(今村鍼灸治療院院長

ツボ

体に異変があると、ある特定の場所に違和感が現れます。ここに、お灸や鍼をしたり、指で揉んだりすると、体調が正常に戻ります。東洋ではこのことを2千年以上前の昔から知っていました。西洋でもアルプス氷河で発見されたアイスマンにツボの治療痕が残っていたように、古代人は知っていたようですが、途中で途絶えてしまいました。

このメカニズムは、現代生理学で皮膚刺激が自律神経を介して内臓の血流をよくする体性内臓反射として明らかにされています。

 

とっておきの三つのツボ

ツボの数は、私たちの体には一年の日数と同じ365個、あるいはそれ以上あると言われています。今日はその中でも、スーパーツボと言われるとっておきのツボ、合谷、足三里、三陰交の三つをプレゼントしましょう


 ツ ボ の 名 称 効         果 
 合  谷(ごうこく)
 人差し指骨の付け根外側
鎮痛効果が高く首から上の症状には効果が大。

頭痛、歯痛、のどの痛み、鼻血、鼻水、口内炎、耳鳴り、視力低下、脳血管障害、むち打ちなど

☆さらに首から下の症状にも幅広い

下痢や便秘、腹痛、腕の神経麻痺、月経痛、月経不順、高血圧症、低血圧症、浮腫、疲労倦怠感、てんかん、子供の引きつけ

足三里(あしさんり)

すねの前へりを上になぞり指が止まるところから2cm外側のくぼみ


 
三陰交(さんいんこう)
内くるぶしから4本指幅分上に上がった骨沿いのくぼみ
無病長寿のツボとして昔から知られている。
胃腸などの内臓機能を整え、体力を回復・向上させる効果がある。

慢性胃炎、食欲不振、吐き気、二日酔い、乗り物酔い、太りすぎ、痩せすぎ、のぼせ、冷え、尿漏れシミ、そばかす、だるい、疲れやすい全身症状の改善

広範囲の症状に効く

めまい、立ちくらみ、低血圧症、太りすぎ、やせすぎ、のぼせ、冷え、浮腫、イライラ。

☆女性特有の症状に効果大

生理痛、不順、更年期障害、自律神経失調症、つわり、痔、尿失禁





☆美顔マッサージ
                                        細井 弘之(紫雲堂治療院院長)

   






☆五十肩の対処術                

                      堀口 和彦(光和堂鍼灸治療院院長)

腕を挙げたり、後ろに回したりすると、肩に鋭い痛みが走りませんか? このような痛みが、慢性的に続くようなら、五十肩の可能性が高いです。五〇代で起こることが多いので、五十肩と呼ばれていますが、六〇代の方でも好発します。正式には肩関節周囲炎といい、肩周辺の筋肉や滑膜、靭帯や腱などが炎症を起こし、さらに神経線維も巻き込む疾患です。

第一段階: 肩関節の潤滑油不足

運動不足や血行不良、慢性的な肩こりは、肩関節の潤滑油を減らし、加齢によりさらに不足させます。この時点では肩を回すとゴリゴリ音がし、引っかかりを感じてスムーズに動きません。「何だか最近肩の回りが悪いなあ」と感じる初期レベルです。この時点での改善がベストです。五○才を過ぎたら、肩や腕を動かして回り具合を日常的にチェックしましょう。

第二段階: 鼻のど口腔内の炎症が肩関節に延焼

肩関節の潤滑油不足状態が続き、歯肉炎や歯槽膿漏など口腔内の炎症、または風邪やアレルギーによる扁桃腺炎・鼻炎など咽喉頭や頚部の炎症が慢性的に持続すると、五十肩の症状は一気に加速され悪化します。鼻のど口腔内の炎症が腋窩リンパへ拡がり、ちょうど火事の延焼のように肩へ飛び火して、肩関節の炎症が助長されるのです。それによって肩腕の挙上や回転などの動作による痛みが激化します。「歯肉炎で歯医者さんに通っているうちに、肩まで痛くなってきた。」「風邪が長引き、治った頃に肩の痛みが強くなった。」などと訴える方が多くいます。

第三段階: 神経線維を巻き込む

リンパ節からの飛び火により肩関節の炎症は激しくなり、それが持続すると肩周辺を通過する神経線維までも巻き込みます。この状態では、肩や腕を動かさなくても痛みを発し、寝ている時にもジンジンと痛み、安眠を妨げる程になります。これでは、睡眠不足から疲労が蓄積し、筋肉の緊張や血行不良がさらに進行します。精神的にも過敏になり、痛みがさらに痛みを呼ぶ「痛みの悪循環」に陥ります。これが五十肩の最悪の事態です。


 五十肩は何故五十代に多い?
まず肩や肘などの関節の潤滑油は中年期から減少し始めます。一方、体力や抵抗力は中年期まで維持され、体内の炎症の勢いも若者と同様に依然強い状態が続きます。アレルギー疾患が若者から中年期に多いことも、この炎症の勢いを裏付けます。この二つの要因が重なる五十から六十代に、五十肩は後発すると考えられます。



治療のポイント①炎症を鎮める

肩関節周囲の炎症を先ず鎮めなければなりません。痛みがあまり強くない時は、温めたり肩を動かして血行を良くし、新鮮な血液を送り込んで、炎症を鎮めることも可能です。しかし、痛みが強い時は、逆に安静にして適度に冷やすことです。また、肩の炎症を助長したのど鼻や口腔内に原因がある場合は、それらの消炎も不可欠です。鍼は炎症を抑え、お灸は血行を促進する作用があります。この2つの作用を上手に使い分けて肩周囲の炎症を鎮めます。また漢方では、葛根湯や二朮湯を使います。

治療のポイント②神経線維を救い出せ

五十肩による動作時の痛みは、炎症している筋肉や腱を伸縮することで発生しますが、自発痛や激痛時では、それらに押さえ込まれている神経線維も影響を受けて、発痛に直接関与しています。炎症の長期化は筋肉や腱の結合組織と神経線維を接着させ、神経線維の自由度を奪い、腕や肩の動きによって神経線維も引き伸ばされているようです。痛みの激しい方の多くは、肩や上腕だけでなく、肘から前腕まで痛みが走っています。これは明らかに橈骨神経や正中神経が押さえ込まれています。肩部だけでなく、頚や肘部も治療して、神経線維を全体的に開放しなければなりません。半端に一箇所だけ開放させると、他の箇所での引っ張りが強くなり、痛みが悪化することがあります。これが、五十肩激痛時の治療が難しいところです。火に油を注ぐことがないように、的確な治療を受けましょう。

 

腕を後方にすると痛い場合

腕を真上や前方に挙げた時に痛い場合

肩前面にある雲門(うんもん) と肘の前面にある尺沢(しゃくたく)を指圧しこの付近をよく揉みほぐします

肩後面で腕の付け根にある肩髎(けんりょう)とその下にある臑兪(じゅゆ)を押し、この付近の痛いところをよく揉みほぐします。

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鍼灸では頚椎から腕まで連なる腕神経を救い出すように、頚部から肩や腕、さらに肩甲骨周辺を治療します。漢方では桂枝越婢湯などを使います。

五十肩の対処法

①肩腕を回して、肩関節の異常を早く見つける。(早期発見)

②軽い引っ掛かりや少し痛みを感じたら、入浴後の体が温まった時に、軽いダンベルを持ち振り子のように腕と肩をゆっくり大きく動かす。力は入れずに惰性で動くようにぶらぶらと往復運動をする。このブランコのような動きが肩関節に潤滑油を補充してくれる。肩がスムーズに回るまで毎日続ける。(予防十早期治療)

③肩や腕を動かすと痛む場合は、治療が必要。②と同様にダンベル振り子体操を行なう。痛みが強い場合は無理をしない。(治療+リハビリ)

④肩腕を動かさなくてもジンジンと痛い場合、もちろん治療が必要。神経線維も巻き込んだ状態。

 

筋肉のこりや炎症度、さらに神経線維の引っ掛かり具合と場所を見る。また、痛くて動かせない期間が長くなると腱板付近に石灰化が起こることがある。そこまで悪化させないように、早めに治療を開始。運動療法は、ある程度自発痛が治まったら始める。(治療+服薬)

 

右の対処法にある③のレベル(腕や肩を動かすと痛い)の五十肩では、完治まで一ヶ月から半年ぐらいかかります。④のレベル(動かさなくても痛い)では、三ヵ月から一年ぐらいかかります。痛みの激しい時期は一ヶ月ぐらいですが、完治には時間を要するのが五十肩です。やはり、早く見つけて早く治すことを、心掛けましょう。

 

ダンベル体操

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肩の力を抜き、ゆっくりと腕を振る。徐々に振り幅を大きくする。反復することで、肩関節に潤滑油を補充し、五十肩の予防とリハビリになる。



☆ばね指・腱鞘炎の対処術


                                                   堀口 和彦(光和堂鍼灸治療院院長)
 あきらめないで腱鞘炎とばね指
  腱鞘炎に悩まされている方は多いのではないでしょうか?ひどくなると手術が必要な場合もあるのですが、その前に是 非鍼灸治療を試してください。
 指を曲げ伸ばしする動作では、筋肉の伸び縮みに伴って、それに続く腱が押し引きされ、指を動かしています。腱とはアキレス腱が有名ですが、筋肉と骨の連結部位で、ワイヤーのように硬く強い結合組織です。関節部分で筋肉と骨をつなぎとめる役割を担っているだけではなく、筋肉の伸縮動作に対して、一方向へ強い力が入り、機敏にブレのない動きができるように骨を動かしています。ワイヤーのように強い腱ですが、指を動かす腱は細く、しかも動きが頻繁であることから、骨などと接する所ではトンネル状の鞘(さや)が覆ってそれを保護しています。これが腱鞘です。
 頻繁に繰り返し同じ動作で指を使うと、腱が腱鞘の中を何度も激しく行き来して次第に摩擦熱が生じます。熱をもった状態が続くと、腱と腱鞘は脹れ、潤滑液が枯渇します。その状態でさらに使い続けると腱と腱鞘の内面は傷つき痛みを発し、ついには指が動かせなくなり腱鞘炎に至るのです
 人体ワイヤーの錆び=バネ指・腱鞘炎 
 バネ指は弾発指とも呼び、腱鞘炎で炎症の激しい疼痛期を過ぎ慢性化した状態、あるいは激しい症状を経過せず発症する場合もあります。指を曲げて伸ばそうとすると引っ掛かり、バネを弾いたようにカクンと動きます。腱を自転車のブレーキ・ワイヤーにたとえると、腱鞘はワイヤーカバーです。完全に錆びついた状態ではブレーキ・レバーが動きませんが、部分的に錆びた状態では抵抗がありますがまだ動きます。これがバネ指です。

ワイヤーである腱鞘が錆びる原因は、疲労物質の蓄積が考えられます。人類は直立歩行を始めてから手を器用に使うことによって進化したといわれています。それだけ日常生活の中で手を使わないことはありません。筋肉や骨などすべて生きている人間の体では、手先だけでも動かせば必ず老廃物が発生します。ブドウ糖を消費してエネルギーを得ている筋肉は、その代謝産物として乳酸などを老廃物として産生します。老廃物は血液の循環によって肝臓で代謝され腎臓で尿中に排出されます。しかし、加齢とともに血液循環や新陳代謝が低下し、老廃物の輸送力や解毒力が減退し、筋肉や腱付近に老廃物が蓄積しやすくなるのです。これが、バネ指タイプの腱鞘炎が中年期以降に多く発症する主因です。また、糖尿病や慢性肝炎、痛風などの病気や透析中の方はやはり老廃物の運搬や代謝に問題が生じ、バネ指や腱鞘炎が起こりやすいです。
 肘の痛みー上腕骨内側外側上顆炎 
 いわゆるテニス肘や野球肘と呼ばれ、スポーツによって発症することが多いのですが、日常動作でも起こります。フライパンを握ったり、雑巾を絞ると肘の外側や内側で痛みが起こるのです。

ちょっと使い過ぎかなと思いしばらく様子を見ても治らない場合は、この上腕骨内側(外側)上顆炎です。腕の使い過ぎが主な原因ですが、休息してもなかなか治らない背景には、この病気でも人体ワイヤー(腱)の錆びが関与しているからです。
 腕を使うことによって筋肉に疲労物質が産生され、本来なら血流にのって代謝されるはずの老廃物が肘付近に蓄積していきます。そこが上腕骨内側(外側)上顆と呼ばれる部位で、筋肉が腱となり上腕骨に付着しているところです。この腱と骨の付着部分である骨膜にも炎症が至り、脹れや痛みを生じるのです。
 錆び落しに鍼灸を

腱鞘炎やバネ指、上腕骨内側(外側)上顆炎は、鍼灸を上手に利用して早く治すことができます。発症して間もない急性期には冷やすことと鍼を主に使います。一ヶ月以上の場合は鍼とお灸を利用します。鍼は腱付近の錆びを突付き落し、お灸がその錆びを血流にのせて解毒代謝を促進します。根気よくこの作業を繰り返していくと、少しずつ痛みが緩和され、指や腕の動きがスムーズになっていきます。
 正中神経を押さえ込む手根管症候群
 夜寝ていると明け方に、親指や人差し指、中指を中心にビリビリとしびれるような不快な痛みが発生します。手首を振るとそのしびれや痛みが多少緩和します。さらに手首の内側を押すと指先に放散するような痛みが走ります。これが手根管症候群です。閉経前後の女性に多く、パソコンなど指や手首を頻繁使う人に発症するといわれていますが、原因がはっきりしない場合もあります。

 手首は細く動きの多い関節ですが、その狭い空間に手根骨と靭帯で被われた手根管と呼ばれるトンネルがあります。その中を正中神経と指を動かす腱が通っています。ここで腱鞘炎やガングリオンが発生すると正中神経を圧迫し絞めつけが起こり、しびれや痛みが指先に放散するのです。
  神経障害を回避する

手首にある手根管での神経の圧迫と絞めつけが長期間に及ぶと、神経線維の中を流れる軸索輸送という栄養分や老廃物の流通路が途絶えてしまいます。これを絞扼性神経障害(ニューロパシー)と呼び、脊髄から末梢までの神経線維全体を侵すことがあり、その侵された神経線維の走行に沿って、痛みやしびれの他にヒリヒリやチクチクなどの知覚過敏を起こします。特に正中神経の出口である頚椎部での頚椎神経根障害は合併する頻度が多いです。
 鍼灸での治療は、まず手根管で起っている腱鞘炎を、先に述べたように錆び落しの手法によって除去します。さらに拇指などでの腱鞘炎を併発していればそれも並行して治療します。また、神経障害の症状が進まないように、頚部から肩腕まで正中神経の走行に沿ってマッサージをして、軸索輸送の流通を促進し神経線維の活きをよくさせます


  ※バネ指・腱鞘炎の治療

拇指では魚際、中指では労宮、薬指では少府、人差し指でも、それぞれ指の付根にかけて指圧して圧痛部にお灸をします。せんねん灸が便利です。圧痛が取れるまでお灸を根気よく続けてください。










   ※手根管症候

正中神経の通る肘部にある曲澤やその内側にある少海をよく揉みほぐします。手首から掌へ1cm程入ったところにある大陵へお灸をします。温かさを感じなかったら感じるまで繰り返します。


















 指ツボ刺激でいつも元気

 今村 辰彦(今村鍼灸治療院院長)


 ツボとは病の際の反応点であり、診断点であり、治療点である

 ツボは体表面に300個以上あり、経絡でつながり、気というエネルギーが流れています。五臓六腑につながり、体の調子が悪いと気の流れが悪くなったり詰まったりするといわれています。こういう時に、ツボに何らかの反応が現れ、ここを刺激すると、気の流れが正常に戻り、病は治るといわれています。

 指には重要なツボがある
  経絡の流れは五臓六腑に当てはめられ、12個の流れの 内、手には6個の流れがあります。手の指先のツボは井 穴と呼ばれ、気が流れ出るところであり、重要なツボの一つです。表―1に示すように、それぞれの指は親指から順番に、肺、大腸、心臓、三焦、心臓と小腸の臓器につながります。三焦の名称は現代の私たちにはなじみが薄いですが、内臓以外の体全体を指します。

 指ツボ刺激で免疫力が高まる

  東洋医学では、指のツボは、“陰陽の調節・開竅蘇厥の作用・退熱解表・清心除煩の作用・鬱熱を散じる”の効果があると言われています。現代風に言えば、自律神経の調整、覚醒作用、解熱、不安感の解消効果です。生理学的にみても指には多くの自律神経線維が集まり、刺激することによって、乱れた自律神経が整えられ免疫力が高まることが最近知られています。(表―2参照)

 毎日の健康維持に指ツボ刺激を

 病が発症した時に対応するツボを刺激することは当然のことですが、病を防ぐ意味でもツボ刺激をお勧めします。自分で出来る方法として、爪楊枝などの傷つかないとがったもので突く方法や、自分で爪を揉む方法があります。回数は1日3回程度、一つの指に10秒程度がよいでしょう。この刺激を行うことによって、体全体の気の流れが良くなり、内臓の働きが高まり、健康な体に維持されます。ただし、やり過ぎは禁物です。

 

表―1 指のツボと適応症

指名

ツボ名

経絡名

適応症

親指

太陰肺経

喉痛、咳、喘息、鼻血、心下満、中暑、嘔吐、熱病、前腕部の痙攣

人差指

陽明大腸経

清熱消腫、喉の腫れ痛み、下歯痛、耳鳴り、肩の痛み、熱病、中風

中指

厥陰心包経

心痛、心煩、失神、舌のこわばり、熱病、中署、手の熱感

薬指

少陽三焦経

頭痛、結膜炎、突難、喉腫、舌のこわばり、熱病、心煩

小指

少陰心経

動悸、心痛、胸脇部の痛み、分裂病や熱病などの失神

太陽小腸経

頭痛、乳汁分泌不足、喉の腫れ、結膜炎、角膜炎、熱病などの失神

 

表―2 自律神経免疫療法の適応症(実践「免疫革命」爪もみ療法より引用)

指名

適応症

親指

アトピー性皮膚炎・喘息・咳・リウマチ・ガン・円形脱毛症・ドライマウス

人差指

潰瘍性大腸炎・クローン病・消化器潰瘍・胃弱

中指

耳鳴り・難聴

小指

脳梗塞・物忘れ・不眠・メニエル病・肩凝り・腰痛・動悸・自律神経失調症・不安神経症




☆認知症の予防

堀口 和彦(光和堂鍼灸治療院院長

 

気になる認知症
最近、物忘れやうっかりミスが気になりませんか? 認知症はこうした症状がひどくなり、自立した生活が難しくなっていく病気です。 現在、認知症患者は200万人に近づき、65歳以上では10人に1人、85歳以上では4人に1人が、その症状を有するといわれています。しかし、認知症の研究から食事、運動、生活習慣の改善により、認知症の予防や進行を遅らせる可能性が判明してきました。例えば、食事では、野菜や果物、魚(イワシ・サバなど)を多く摂りましょう。また運動では、ウォーキング(1日に7,000~8,000歩)などの有酸素運動が脳の血流を促進させます。さらに家族や周りの方との人間関係も症状の改善に深く関与します。
ツボで脳血流を改善する
認知症の原因の一つに、脳への血流不足があります。百会・完骨への刺激は、脳の血流を促進 させます。また、高血圧、抜け毛や白髪を改善する効果もあります。
 労宮・湧泉など、身体の末端である手足は一番血行が悪い場所です。血行が悪いと手足の冷えやほてり、筋肉の動きが鈍くなり、神経の伝達が遅くなります。手足を動かすことが脳の働きを高めるように、これらのツボを押すことで、神経を刺激し、血流を改善して認知症の予防になります。

百会 ひゃくえ

完骨 かんこつ

湧泉 ゆうせん

労宮 ろうきゅう

頭の中心線と左右の耳の先端を結んだ線が交わった点から少し後ろで、凹んだところです。

耳の後ろにでっぱった骨があります。その骨の下部先端の少し後ろです。

 

足の裏の中央前のくぼんだところです。

 

軽くこぶしを握り、掌についた中指と薬指の中間のところです。

 

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日常生活で記憶力を保つ
[心得]

①関心・興味を持つこと。 ②注意を払い、集中すること。 ③理解しようとすること。

[方法]

1.言葉にする。 → 見たこと聞いたことを、まず口に出し声に発する。

2.想像する。   → 見聞きしたことを、絵に描くように頭の中でイメージしてみる。

3.関連づける。 → 過去の類似した記憶と関連づけて、新しいことを理解する。

4.分類整理する。→ 新しいことと過去の記憶の違いを意識して、脳に記憶を入れる。

5.説明する。   → 人に話すことで復習となり記憶の補強となる。

有酸素運動で認知症予防

有酸素運動をよくしている人は、していない人に比べアルツハイマー型認知症になる危険度が半分になるというデータがあります。


体操で注意分割能を鍛える

注意分割能とは、2つ以上のことを同時に適切に行える能力のことです。認知症が出てくると、何品かの料理を同時に作ることや、洗濯と掃除を同時に行うことに失敗するようになります。同時に複数の動作を、間違わずに繰り返し行なう体操で「注意分割能」を鍛えましょう。最初は難しいかもしれませんが、諦めずに繰り返し練習してみてください。

[体操例]
①足踏みしながら、右手は二拍子で上下に動かし、左手は三拍子で上横下と動かす。

②踵の上げ下げをしながら、目を左右に動かす。

③足踏みをしながら、右手はグーで押し出し、左手はパーで胸に引き寄る動作を交互に繰り返す。

脳の働きを高めるこのような運動を、一つでも二つでも毎日続けて、心身の健康に大切な笑顔のある生活で、脳の活性化を目指しましょう。

 

 

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